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グラフィックデザイナー激務説について

仕事は忙しいとオーバーワークを強いられますから、激務になります。激務は誰も好みませんし、またそうあっては欲しくない状況です。しかし、ほとんどの仕事には納期があり、納期に満足ができるものを間に合わせなければならないという場合がしばしばあります。最悪、納期の延長ということはありますが、それができない場合も多々あり、そうなるとその仕事に関係している全員が激務を強いられます。

この場合の激務はまさに身体的なもので、それこそ寝る間もないようなケースもあります。過労で倒れる人もいて、この激務は厚生労働省も憂慮している問題になっています。では、グラフィックデザイナーの仕事は本当に激務なのかどうかを見てみることにします。この場合の激務の程度は、過労で倒れてしまうかどうかというレベルまであります。例えば、少人数のデザイン制作会社が身に余る大きな仕事を受注したとしますと、関係者一同、特にグラフィックデザイナーは最初から忙しくなります。のんびりとしていたのでは会社自体が成り立ちませんから、経営者はグラフィックデザイナーのことを気にはしますが、そうかと言って代わりの人材は手当てがつきませんから、なんとか頑張って欲しいと言うしかありません。また、デザイン事務所というのは経営者自身もデザイナーである場合が多く、この場合は経営者も含めて総動員で激務のスタートとなります。

そう言われたグラフィックデザイナーは、頼りにされているのはいいのですが、物理的にはまさに激務になります。特に最終段階の追い込みともなると、仕事場のフロアにマットを敷いて、作業の服装のままで仮眠をとることは当たり前になります。サウナに行ければまだいいほうで、その時間もないことがあるそうです。戦争のことを考えればそれはまだ良いほうだなどとは言えません。平和国家ですから、このような場合に戦争や戦場をグラフィックデザイナーの仕事と比較することは間違っています。比較するのなら、1日8時間の定時で終わる仕事をしている人との比較です。1日8時間を目一杯忙しく働くのは激務とは言いません。

激務というのは労働基準法で定められている作業時間外の仕事を、常識以上の時間にわたっておこなうことです。これが残業ということですが、常識的な残業は 定時から長くても精々4~5時間でしょう。1日8時間労働の5割増しまでが常識的な残業時間ですが、これが真夜中の午前2時までも続くとまさに激務になります。しかし、これは一年中続くのではありません。グラフィックデザイナーという仕事の性質上、激務がないとは言えませんが、人は必ずどこかで休みをとっていますし、その激務の時間が過ぎれば比較的余裕がある日がきます。問題は激務をグラフィックデザイナーがどのように受け止めるかどうかになりそうです。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

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