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グラフィックデザイナーに必要と言われるセンスについて

しばしば、あの人はセンスがないとか、センスが良いという言葉が使われます。一体この場合のセンスとは何のことなのでしょうか?センスは元来、検知するという意味があり、センサーというのは検知器のことです。ガス漏れセンサーなどがその一例です。これが人に適用されると、なぜか感性ということになります。感性という言葉には、感覚という意味もあります。よく言われるのは美的感覚があるとかないとかです。これが転じてセンスが良いとか悪いとかになります。

このように、センスという言葉は抽象的なものであり、なおかつ主観的な意味合いが強いのです。例えば、自分ではこの帽子はこの服装にぴったり似合うと思っていても、それに同調する人もいれば、逆にセンスが悪いと言う人もいます。これは主観以外の何物でもなく、多数決で決める最大公約数がセンスの善し悪しを図る尺度になるようです。したがってセンスが良いとかセンスがないということを、グラフィックデザイナーはあまり気にしなくても良いのではないでしょうか。ただし、色彩的に言えばミスマッチな配色があり、それはセンス以前の問題になります。

レイアウトのセンスという点では、写真やコピー、イラストや図面などをどのような位置にどのような大きさで配置するかというときに、今までの経験から、これが無難、これは良くないというセオリーが確立されていきます。色彩学を含めてレイアウトのセオリーもデザインスクールで学びますから、その時点ではどのグラフィックデザイナーも横並びです。そうなるとセンスが良いグラフィックデザイナーとはどのような人かということになります。セオリーを守りながら、それを自分なりの感性で変化させるのが、良いセンスではないでしょうか。

それがチャレンジであり、独創性だと言えるでしょう。センスの善し悪しはこのように考えると天性の感性ではなく、経験値に基づいたセオリーの展開だとも言えそうです。これには好奇心とチャレンジ精神が必要で、試しにこの配色、このレイアウトにしたらどうなるのだろうかという遊び心も、グラフィックデザイナーには必要なようです。それが自分では失敗だと思ったのに、ほかの人から見ると斬新で魅力的に映るかも知れません。そうなるとそのグラフィックデザイナーは自分の意に反して、センスが良いと言う評価をされます。
このようにセンスとは曖昧な言葉であり、センスがないとか悪いという言葉は、100人の100人が見て、良くないのはセンスが無いと言うことになのでしょう。センスが無いと言われるグラフィックデザイナーは、チャレンジ精神と好奇心をもって目の前の課題に挑戦することをおすすめします。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

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