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離職率が高いと言われるグラフィックデザイナー、実際のところは?

労働関係の用語に離職率という言葉があります。これは就業者が、ひと月とか3ヵ月、あるいは半年から3年の間にその職場から離れる割合を示しています。離職率が高ければ、その職場もしくは職業は人が定着しにくく、したがって入れ替わりが激しいことを意味します。入れ替わりが激しいということは常に求人があるとも言えます。

この観点からグラフィックデザイナーの離職率を見てみようとしますと、残念ながら確固たる資料やデータは存在しません。これは離職率の定義上統計をとる方法がないからです。したがってグラフィックデザイナーの離職率を知るには推測の域を出ないと言うことになります。グラフィックデザイナーが働くのはデザイン制作会社、広告代理店が主で、中にはハウスエージェンシーとして企業がプロパーにグラフィックデザイナーを社員にしています。

この中で、ハウスエージェンシーの社員であるグラフィックデザイナーの離職率は低いでしょう。正社員であり、仕事はそれほどきつくはないと想定されます。グラフィックデザイナーの離職率が高いのはどうしてもデザイン制作会社でしょう。デザイン制作会社は受注産業ですから、受注で会社が成り立っています。そのため、どのような無理な仕事でも受注しますから、そのしわ寄せがグラフィックデザイナーにかかってきます。そうなるとグラフィックデザイナーに自分を主張する場も時間も無くなります。ある意味ではロボット的な作業を強いられることになり、とてもここでは務まらないと離職してしまいます。

この陰には給料の事情もあります。給料が良ければ徹夜残業も仕方がないと割り切ることもできるでしょうが、仕事は忙しい、給料は安い、将来性も安定性も期待できない職場だと判断すれば、グラフィックデザイナーはすぐに離職してしまいます。

こうしてみますとグラフィックデザイナーの離職率が高いのは、転職率が高いことと比例するでしょう。転職率が高いと言うことは求人率が高いことにも通じます。グラフィックデザイナーの求人は数多くみられますが、ここで誤解がないようにしなければならないのは、求人のすべてが転職のためだけではないということです。求人は未経験の新人の求人も数多くあります。また派遣のグラフィックデザイナーは離職率とは関係が無いと言えるでしょう。
最近ではデザイン業界では離職率の低下に気を配っていますから、グラフィックデザイナーの労働条件はそれほど過酷とは言えないのではないでしょうか。したがって離職率が高かった時期があるにしても、現在ではそれほどではないと言えそうです。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

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