IT・デザイナー求人サイトのグラフィカルジョブが、デザイナーを目指す方のお役に立つ、業界の情報をお届けします。

作品集はグラフィックデザイナー就活の必需品

グラフィックデザイナーが仕事で制作できるのは、クライアントがあってのことです。したがって、その作品の著作権はクライアントに属しますから、それを自分の作品にするのは問題があるでしょう。ただし、いつ、どのクライアントのどのようなものを制作したかを書く分には作品自体のことではありませんから、著作権には触れません。

デザイン会社などの会社案内には、クライアントの一覧表を掲載しますが、これと同じことです。しかしグラフィックデザイナーが自分の作品として作品集にまとめる際には、この点は注意が必要になるでしょう。なぜならその作品はクライアントに納品されているのであり、本来はそれを制作したグラフィックデザイナーは、所持できないはずだからです。ただし実際にはグラフィックデザイナーもそれを成果品として持っているようです。

クライアントから預かっているという建前で成果品を自分で保存するのは、不文律で認められるようですが、自分を売り込むための作品集に入れるのは、注意が必要ではないでしょうか。無難なのは、グラフィックデザイナーが作品集を作る際にはすべてが自主制作の作品であることです。自主制作ならば著作権に触れるようなことはありませんし、誰に断りを入れなくてもいいのです。作品集もさまざまで、ファイリングをする場合もありますし、A3サイズのポスターのようなものはケースに入れたりします。以前版下を持ち運びするときにつかっていたバッグケースなどは便利でしょう。

なかにはA3サイズを貼り合わせて、大きなサイズのポスターにすることがありますが、これも折り畳めばバッグケースに入ります。グラフィックデザイナーの売りは自分の作品ですから、就職をする際や個展を開くときには数多くの作品が必要になります。就職の面接で分厚いファイルの作品集を担当者に見せて自己をPRするのは、有効な手段になります。作品というよりも作品集と言える程度の数の自主制作をするのは時間的にも大変だとは思いますが、それが自分の個性とセンス、スキルを証明する手段なのですから、将来のことも見据えてこつこつと作品を作り、作品集であるポートフォリオを仕上げてみましょう。
たまたま類似したテーマのコンテストがあれば、すでに自主制作で作った作品を手直しして応募することもできるでしょう。いずれにしてもグラフィックデザイナーとして仕事をしていれば自分の作品を誰かに見せる必要がでてきますから、作品集はきちんとまとめておくほうが良いでしょう。百聞は一見にしかずで、口で説明をするよりも作品を見てもらえれば、会社の採用担当者などには作品集でそのグラフィックデザイナーの可能性が分かるのです。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

グラフィカルジョブで「グラフィックデザイナー」の求人を検索する