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グラフィックデザイナーは絵本も描ける

絵本と一口で言ってもさまざまで、幼児用、子ども用の種類はたくさんあります。絵本は絵が主体で、脇役は文章です。紙芝居の声が絵と一緒になっているような絵本、英語を勉強するための絵本、はては大人用の金融関係の解説絵本など、絵本もいろいろです。

絵本にある絵には、画家が描く絵とグラフィックデザイナーが制作する絵があり、グラフィックデザイナーによる絵本は、かなりたくさんあります。グラフィックデザイナーが絵本に積極的に関わりだしたのは1960年代だとのことで、絵本に視覚コミュニケーションの要素を取り入れたのが、グラフィックデザイナーだそうです。また立体的な3D絵本は、まさにグラフィックデザイナーが生みだしたと言えるでしょう。グラフィックデザイナーは絵本の持つ性格を変えたとも言え、絵本を画家とは別の角度から考察したのが、グラフィックデザイナーです。

グラフィックデザイナーが制作する印刷物は、ビジュアルコミュニケーションと言えます。絵画にもビジュアルコミュニケーションの要素はありますが、それとは異なった意味での目で見るコミュニケーションを実現したのがグラフィックデザイナーの手になる絵本だと言えるでしょう。特に、グラフィックデザイナーは文字の書体やレイアウトには敏感ですから、アイキャッチ的な文字のレイアウトが絵とマッチしていると、全体が一枚の絵になります。これは幼児用や子ども用の語学の教材に使われる絵本に見ることができます。

画家の考え方とグラフィックデザイナーの考え方の違いは、グラフィックデザイナーがコミュニケーションを重視している点にあるのでしょう。これはグラフィックデザイナーの制作する印刷物の用途が広告宣伝などの販売促進物だからです。一方で、画家が描く絵は販売を目標ではなく、美の追求と自己表現の手段だと言えます。この販売促進という考え方は、どうすればそのメディアが人を惹きつけるかということですから、グラフィックデザイナーが制作する絵本はアイキャッチに重点が置かれるのでしょう。

言い方を変えればグラフィックデザイナーの絵本は、絵と文章が同等の比重を持ちながら、文字も絵の一部として処理されていると言えるでしょう。文字も絵と同じように、グラフィックデザイナーにとっては画像なのです。これはパソコンではすべての素材が画像処理をされることから生まれたのかも知れませんが、絵と文字を同じ画像として捉える方法はパソコンならではの考え方と言えます。
いずれにしても、グラフィックデザイナーが絵本の従来の概念を大きく変えたことは間違いがないようです。

この記事を書いた人

IT・デザイン・クリエイター向け求人サイト、グラフィカルジョブのライターです。デザイン業界に関する皆さんの疑問にお答えできる記事を投稿していきたいと考えています。

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